瞬間接着剤(グルー)で下肢静脈瘤を治療する

2020.04.10

 

            

血管内グルー治療が保険適応に

2020年、国内初の血管内グルー治療が保険適応となりました。
患部の血管に医療用の「糊(のり)」を入れて塞ぐ接着剤治療で、「すずきメディカルクリニック」が3月14日に正式なトレーニングを終了し治療施設として認可されました。

 

血管内焼灼術に比べ、身体に優しいのがグルー治療の強み

グルー治療って?

局所麻酔をした下肢の静脈に細いカテーテルを挿入し、瞬間接着剤(シアノアクリレート)を注入して原因となっている伏在静脈を閉鎖する治療です。
シアノアクリレートは医療用接着剤として長い歴史があり、接着剤を使用するため糊(のり)を意味するグルー治療と呼ばれます。
グルー治療は血管を接着して閉塞させるため、レーザーや高周波のように血管全体への広い範囲の麻酔が必要ありません。

           
             VenaSeal クロージャー製品                        グルー注入図

 

レーザーによる焼灼術と成績は同等

日本人の10人に1人は下肢静脈瘤を有していると推定されており、ゆっくり静かに進行します。
専門施設では静脈瘤の状態によって血管内レーザーやグルーを用いて低侵襲で身体に優しい日帰り治療を行っています。
それぞれの治療法には特徴があり、最適な治療を受けるためには、検査治療機器の揃った専門施設で正確な診断を受けることが第一歩です。

 

下肢静脈瘤でお悩みの方は、当院血管外科にてご相談下さい。